グルメの部屋(3989)レストラン ローブ      今橋シェフと平瀬パティシエ、ソムリエ石田氏による三重奏で2016年にオープンしたモダンフレンチ店

フレンチ　<　2022年ミシュランガイド東京☆　⑨　>

住所: 東京都港区東麻布1-17-9 アネックス東麻布 2F  050-5456-1884

(評価)　☆☆☆☆　/　4.1

(＊評価基準:☆5=毎週行きたい/ ☆4=月1回は行きたい/ ☆3=年一回程度/ ☆2=もう行かなくても/ ☆1=絶対行きたくない）
＊評価については、事前期待と事後評価にギヤップがある程(事後評価の方がいい場合)高くなるように☆を付けています。またシナリオを持っている店を評価しています

(コメント)

東麻布にひっそりと佇む『Restaurant L'aube』。アクセスは赤羽橋駅の中ノ橋口から徒歩2分の公園近くのビルになり、階段をあがり2階に入り口があります。赤羽橋駅が出来る以前にこの付近に住んでいたので懐かしさで店に行く前に東麻布商店街をブラブラしましたが昔の風情が無くなりややがっかり。マンションの乱立で公園も少なくなったような。そのビルの一角にあります。今回で二度目の訪問です。「Keisuke Matsushima 」で腕を振るっていた今橋シェフと平瀬パティシエ、そして国内外で羽ばたくソムリエ石田氏による三重奏で2016年にオープン。前回訪問した時特にパティシェの作る宝石のようなチョコが印象に残っていました。「L'aube」とは始まりや夜明け、誕生を表すフランス語。“その瞬間にしかない美味しさ”を味わえるよう計算されたすべてが驚きと感動を生み出す一皿が楽しめます。フレンチTOKYO2021 百名店受賞店ミシュラン東京2021-22年 1つ星獲得店、完全予約制です。店内はシックな内装でテーブル席になりダイニングからは調理場のシェフの調理の工程が見られます。料理内容は数種類のコースが用意されています。内容は9,000円のコースです。

♦アミューズ　緑のアスパラガス　ハーブ♦仔牛の胸腺　モリーユ茸♦河豚　菜の花♦仔羊レンズ豆♦苺と白アスパラのソルベ♦新茶　大葉　♦自家製水出し珈琲

立体的な盛付けでアミューズから凝っていますね。ハーブや菜の花、桜に苺と季節感たっぷりの食材を使用したコースに大満足ですし、そのプレゼンテーションの美しさには終始うっとりさせられました。特筆すべきは前回と同様にデザートでシンプルながら意外性ある組合せが美味しさを加速しています。「苺と白アスパラのソルベ」は甘さと新鮮さの絶妙な組み合わせが「新茶　大葉」のドライは色彩と刺激性が素晴らしく他では味わえないデザートでした。熱々出来立てふわっふわのスフレはほんのり新茶の塩味と香りが漂い、大葉のアイスとも相性抜群。最初から最後まで大満足でした。特にメインの仔羊は臭みが全くなく、食べやすい北海道産を使用。ベーコンとレンズ豆のペーストやハリッサなどのスパイスを合わせることでお肉の旨味がさらに引き出されています。

♦水出しコーヒーはとてもエレガントな香りとテクスチャーで、しかもしっかり水出しでいれてあるという手間をかけたコーヒーです。他ではなかなか飲めないので是非。
また最後の宝石チョコレートはガラスケースの蓋を開けた時のワクワク感がいい一品でまたどれを見てもジュエルのように美しい。これを宝石箱の中にいれてくるから楽しくなります。かぼちゃ、ピスタチオ、ローズマリー、ミントのアイスピノの4種。もちろん全種類いただきました。二度目ですが感動させてくれるローブさん、またお伺いしたいと思える、そんな素敵なレストランです。晴れの日はもちろん、普段のゆったりご飯にもオススメです。ワイン一杯でひとり13,000円は、CPはいいと思います。感想としては、前回と同様にパティシエの威力が強いフレンチで盛り付けも綺麗なモダンフレンチでした。少し塩が強めのメニューもありましたが、最後のデセールが素晴らしくて満足です。全20席の小ぢんまりとした店内にはフルオープンのキッチンがあり、常にライブ感覚で手際よく仕上がっていく料理を眺めることが可能。シェフは香草やスパイスを駆使した香り高いメニューを得意とし、その創作料理の数々は一品ごとに驚きを与えてくれます。そしてソムリエによって厳選されたワインと、目で見て楽しい華やかで洗練されたデザート。「ローブ」はまさに彼らのチームワークを結集させた、ここでしか味わえない料理を提供してくれる特別なレストランなのです。特に女性ならデザートの可愛らしさは思わず写真を撮ってしまいたくなるはず！食べるのが少々勿体ないくらいですが、味も勿論一流。「ローブ」は三本の矢が中心となって支える今まさに大注目のレストランと言えるでしょう。女性好みのうれしいお得に食べられるレストランでした。