グルメの部屋(3923)高柿の鮨 水天宮からすぐの裏通りの静かな一角、ひっそりしつつ味わいのある店構えの江戸前寿司店
寿司屋 < 2021年ミシュランガイド東京☆ ⑱ >
住所: 東京都中央区日本橋蛎殻町1-30-2 03-6231-0923
(評価)☆☆☆1/2☆ / 3.6
(*評価基準:☆5=毎週行きたい/ ☆4=月1回は行きたい/ ☆3=年一回程度/ ☆2=もう行かなくても/ ☆1=絶対行きたくない)
*評価については、事前期待と事後評価にギヤップがある程(事後評価の方がいい場合)高くなるように☆を付けています。またシナリオを持っている店を評価しています
(コメント)
半年ぶりにオランダから帰国した同伴者が帰国後コロナ待期期間終了したので、まず美味しい寿司屋に行きたいとのリクエストを受けて、ミシュラン2022年度版が間もなく発売される時期を前にしてまだ訪問していないミシュランの鮨屋を選び訪問してみました。場所は日本橋蛎殻町で水天宮からすぐの裏通りの静かな一角、ひっそりしつつ味わいのある店構えとなっています。店内は大正時代の民家を改築したレトロな店内で6席のみ、狭いながらも欄間の設えもあり、高い天井の空間を上手に使っています。こうした雰囲気は嫌いではありません。ここのご主人は新橋の名店「しみづ」の出身で2018年9月オープンし32歳でミシュラン一つ星を取得しました。ここの鮨の特徴は、大きめのシャリで強めの酢、赤酢と梅酢で握る鮨です。大きめのシャリでしっかり握っているにも関わらず口に入れるとふわりとほどけネタとのバランスがぴったりです。お任せコース11,000円をお願いしました。寿司屋で最初に味わうのがガリです。ここのはガリは全く甘味のないタイプでいくらでも食べられます。お代わりをしてしまいました。。握りの内容は
墨烏賊:小柴。厚切りの切り付けが更に「あの」みっちりとした食感を助長。
赤身:ここから最後まで赤酢が効いたシャリに。
中トロ:口の中ですぐに溶ける、大きめの魚体だが獣臭ささはない。
赤貝:紐は中に、山葵は表と裏に。非常にいい香りと汁。
細魚:千葉、非常に柔らかい。
蛸:さっぱりとした塩味、シャリがこれだから食べられる。
甘エビ:甘くてねっとり。
鰤:くどくない脂
鯵:特になし
蛤:ツメ。漬け込み具合が濃厚で伝統的仕事、臭み無し。
車海老:尻尾付き、しっとり。サイズ感は最近の寿司屋の中ではあまり大きくない方。
いくら:普通のクオリティ
玉子:山芋の粘土と甘みがデザートのよう。
椀:しじみ汁
昼の握りだけのコースなので大好きな穴子がなかったのが残念だった。握りのフォルムは気持ち細長くてしっかり握って高さが出ていますが時々崩れて食べにくいものもありました。シャリは酸味と塩が強めで食感もしっかりしています。ネタもインパクトがあって1カン毎に中々の迫力ですがミシュランの鮨屋として流石というものがなかったのが残念です。大将は寡黙であまり会話を続けるようなタイプではないので淡々と出てきたものを食べ続けるような感じで、一時間で12貫いただきました。ミシュランならではの感動の握りが1貫欲しかったです。いも焼酎一杯いただいてひとり13,000円でした。珍しく写真は禁止で詳細は取れなかったのも残念でした。期待していただけに今回はやや残念な結果でした。同伴者とは帰国ごとに「かねさか」「一柳」「佐竹」と訪問していますが、他の店が良かっただけに、評価としては普通とのことでした。納得です。(笑)